こんにちは、稗田利明です!
日本時間の5月7日に行われたAppleのスペシャルイベントでは、新しいiPad AirとiPad Proが発表された。加えて最新のM4チップやApple Pencil Pro、Final Cut Pro 2も発表されたが、大きな話題を呼んだとは言いがたい。むしろ、iPad Proの広告動画「Crush!」について、多くの人が不快感を表し、それがメインの話題になってしまったのだ。[1]
## 物を潰す演出に批判の声
この動画では、大きなプレス機にトランペットやピアノ、カメラのレンズ、キャラクターなどが次々に潰されていき、ぺちゃんこになったあとにiPad Proが現れる演出となっている。Appleが表現したかったのは、これらの多くのツールが1台のiPad Proに集約されたということだろう。[1]
しかし、動画公開直後から早々にSNSではネガティブな反応が相次いだ。5月10日にはAppleから謝罪声明も出され、動画は見られなくなる可能性がある。[1]
## 日本で特に反発が大きかった理由
このような反応は日本特有のものではない。米国のメディアでも早々に問題視する報道がなされていた。[1] ただ、日本で特に反発が大きかった理由として、以下の点が指摘されている。
- 日本では「モノを大切にする」という文化があり、無造作に物を壊す演出に違和感を覚えた[1]
- 現在TikTokで流行している油圧プレス機の動画をパクったのではないかという批判[1]
- 15年前のLG製品の広告と類似しているという指摘[1]
## Appleの「破壊」表現の由来
一方で、Appleはかねてからプロモーションで「モノを壊す」という表現を用いてきた。1984年の「1984」広告や、1998年のG3 Powerbookの広告などがその例である。[1] これは、Appleが得意とする「破壊的イノベーション」を表すものだった。
しかし今回の動画は、その表現の仕方を誤ったため、かえって不快感を与えてしまったようだ。Appleのイノベーション表現は、これまで効果的だったが、時代に合わせて見直す必要があるかもしれない。[1]
Citations:
[1] https://www.macrumors.com/2023/12/01/will-apple-release-new-ipads-this-year/
[2] https://www.forbes.com/sites/davidphelan/2023/10/05/apple-ipad-2023-release-date-exactly-which-ipads-are-coming-when-ipad-air-ipad-11th-generation-ipad-mini-7/?sh=58d368a9e88e
[3] https://www.apple.com/apple-events/
[4] https://www.apple.com/in/apple-events/
[5] https://iphone-mania.jp/news-561458/