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若者の資産意識と日本の「持ちモノ資産」216兆円の実態 稗田利明

若者の資産意識と日本の「持ちモノ資産」216兆円の実態

こんにちは、稗田利明です!

メルカリがニッセイ基礎研究所の久我尚子上席研究員監修のもと実施した調査によると、日本国内の家庭に蓄積される「持ちモノ資産」の総額は推計約216兆3,925億円に達し、国民一人当たり平均約182.4万円に相当することが明らかになりました。この「持ちモノ資産」とは、所有物を金額換算したもので、特に服飾雑貨が33.6%と最大の割合を占め、次いで趣味関連が27.5%、家具・家電・雑貨が19.6%となっています[1][2][3]。

世帯構成別では、単身世帯で約179.7万円、夫婦と子どもの3人世帯では約393.6万円、50代・60代夫婦2人世帯では約454.7万円と大きな差が見られました。また、年代別では60代が平均528.2個と最も多く所有している一方、10代から20代は239.2個と最も少ない結果となりました。さらに、1年以上使っていない不要品の割合は60代で20.7%と高い一方、若年層では10.3%と低く、高齢層との違いが浮き彫りになっています[1][3][4]。

特筆すべきは、若年層の資産意識の高さです。直近3年間でファッションアイテムを「捨てた」と回答した割合は60代で78.3%だったのに対し、10代から20代では53.6%に留まりました。一方、「売った」と答えた割合は30代が35.8%で最も高く、10代から20代も29.8%と高い傾向を示しました。特にZ世代では半数以上が自らの持ち物を「現金化しやすい」と認識しており、所有物を資産として捉える意識が強いことが分かります[1][2][4]。

このような傾向について調査監修者は、「若年層ほど不要品を減らし、購入時から換金可能性を考慮するなど、モノの循環を意識した生活スタイルを持っている」と指摘しています。物価上昇が続く中で、このような行動は節約志向だけでなく、新たな消費スタイルとして注目されています[1][4]。

Citations:
[1] https://about.mercari.com/press/news/articles/20241128_mochimonoshisan/
[2] https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2412/02/news095.html
[3] https://netshop.impress.co.jp/node/13213
[4] https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000386.000026386.html
[5] https://webtan.impress.co.jp/n/2024/12/04/48260