
こんにちは、稗田利明です!
AI技術が急速に進化する一方で、その利用形態が大きく転換しようとしている。OpenAIをはじめとする主要AI企業は、膨張する計算資源のコストに対応するため、従来の定額制から利用量に応じて課金する従量制への移行を検討中だ。サム・アルトマン氏は、AIを電気や水道のように社会の基盤として「知能をメーターで量り売りする」未来像を描く。必要な時に必要なだけ知能を使える利便性は魅力的だが、その一方で新たな格差の種も孕む。
AIの利用料を支払える人は、文章作成や翻訳、調査、企画書作成といった知的労働を効率化でき、時間と生産性を大きく向上させられる。反対に、料金負担が重く十分にAIを使えない層は、同じ業務に数倍の時間を費やすことになる。学生は学習や就職活動で不利になり、低所得層や小規模事業者は競争力を失いかねない。高齢者も行政手続きや情報入手の面で取り残される恐れがある。
こうした「AI格差」は、努力や経験では埋めにくい「知識の貧困」を拡大させる要因となる。AIを社会インフラとして普及させるなら、教育機関や自治体、公共施設などで、誰もが無料または低価格でAIにアクセスできる仕組みを整える必要がある。そうでなければ、就職、学習、労働の成果までもが「AIを使えるかどうか」で分かれる時代が到来し、社会の分断が一層深まるだろう。