
こんにちは、稗田利明です!
情報処理推進機構(IPA)は3月10日、企業間のデータ共有を促進するため「データ連携の仕組みに関するガイドラインの手引き サプライチェーン共通編1.0版」を公開した。原材料の調達から製造、流通に至るまでのプロセスを可視化し、共通設計指針を示すことで分野ごとのガイドライン作成を効率化し、炭素排出量管理や製品履歴追跡など社会課題解決を支援する狙いがある。
経済産業省とIPAのデジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)は、国境や業界を越えたデータ共有の基盤整備を進めており、今回の文書はサプライチェーン領域における共通要件を整理した参照資料として位置付けられる。企業ごとに異なる仕様が乱立する現状を是正し、データ共有の信頼性と相互運用性を高めることが目的だ。
文書は企業間取引を前提とし、製品履歴やデータ管理権限、接続性の確保、サービス多様化への対応などの観点から必要要件を提示。さらに、IPAとデータ社会推進協議会(DSA)が推進するデータスペース共通仕様「Open Data Spaces」のアーキテクチャモデル「ODS-RAM」を参照し、ビジネス構造やシステム設計、インタフェースの基本方針を明示した。
全7章構成で、データ共有の意義から設計指針までを体系的にまとめており、今後の分野別ガイドライン策定の基盤と位置付ける。蓄電池や自動車分野など、既に試行が始まっている取り組みと連携しつつ、策定の効率化と品質向上を目指す。IPAは本指針を通じて、データスペース社会の実装を後押しし、産業競争力の強化およびカーボンニュートラル実現への貢献を目指す方針だ。