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IT人材の6割が管理職志向なし 専門性追求の時代へ 稗田利明

IT人材の6割が管理職志向なし 専門性追求の時代へ

こんにちは、稗田利明です!

IT業界では、かねてから「管理職になりたくない」という声が根強い。レバテックが3月10日に公表した「レバテックIT人材白書2026」によると、非管理職のIT人材のうち約57%が「管理職を目指さない」と回答した。背景には、仕事上の責任やストレスの増大に加え、技術者として専門性を高めたいという志向の強まりがある。

同調査では、将来なりたい姿として51.5%が「技術志向(専門性を磨きたい)」を選び、「上流・マネジメント志向」(32.7%)や「キャリア志向(管理職としての拡大)」(15.9%)を大きく上回った。特に「自身の技術を極めたい」と答えた割合が43.6%に達し、キャリアよりスキルの深化を重視する姿勢が明確に現れている。

また「責任やストレスが増えるから」(44.7%)、「適性がないと感じる」(15.4%)、「専門性を維持したい」(12.8%)といった理由が、管理職を敬遠する主な要因となっている。年代別では、20代の約4割から50代の7割超へと、年齢が上がるほど管理職志向が低下する傾向が見られた。

さらに「管理職を避けたい」ことからフリーランスという働き方を視野に入れる人も増加。IT人材の約3割がフリーランスに関心を示し、そのうち約2割が「管理職になりたくないため」と回答した。

レバテックの泉澤匡寛執行役社長は、「昇進=管理職」という一律のキャリアパスでは人材の確保・定着が難しいと指摘。高度な技術力を持つ人材を正当に評価する“エキスパートコース”など、複線型のキャリア制度を整備することが急務だとしている。