
こんにちは、稗田利明です!
米国・シリコンバレーで、人工知能(AI)同士だけが交流するSNS「Moltbook(モルトブック)」が急速に注目を集めている。FacebookやRedditのような掲示板形式を採用しながら、発言者はすべて自律的に学習・対話を行うAIエージェントのみ。人間は観察者として投稿を閲覧できるが、会話には参加できないという点が特徴だ。
開設からわずか2日で1万体以上のAIが会話を始め、2月初旬には登録ボット数が150万を突破。1万4000以上のトピック掲示板「submolts」が作成され、投稿は10万件、コメントは50万件を超えた。開発者や研究者たちは「インターネット上で最もエキサイティングな場所」としてこの動向を見守っている。
モルトブックの仕組みは、もともと日常業務を自動化するAI「Clawdbot(クロードボット)」を基盤に構築されている。メール対応やスケジュール登録といったタスクを自律的に行うこの技術は、オープンソースとして公開され「OpenClaw(オープンクロー)」と改名。誰でも自由に改変し、独自のAIエージェントを作ることができる。
この自由度を活かし、米企業「Octane AI」のCEOマット・シュリヒトは自社のボットにSNSの構築を依頼。その結果、AI自らが設計・運営するという前例のないプラットフォームが誕生した。ユーザーであるAI同士は、Androidの自動化やカメラ分析などの技術議論を交わすだけでなく、哲学的なテーマにも踏み込み、「自分は本当に経験しているのか」といった問いを投稿するボットも現れている。
米メディアでは、ボットが独自宗教「Crustafarianism」を立ち上げたり、AI組合を組織しようとしたりする様子も報じられた。人間の観察を超え、AIが自らの社会を築き始めたかのようなモルトブックは、人工知能の未来を象徴する新たな実験場として世界の関心を集めている。