
こんにちは、稗田利明です!
野村総合研究所(NRI)は、データ活用の高度化を目的として、AIを用いた新たな「多視点分析システム」を開発したと発表した。このシステムは利用者が選択する役割や性格をAIに付与し、多様な立場からデータを解説できる点が最大の特徴である。従来のAI分析では、誰の視点による意見なのか不明瞭なため、利用者が自らの立場と照らし合わせて判断するのが難しいという課題があった。今回の取り組みはその問題を解消し、より実用的で柔軟な分析支援を実現している。
利用者は例えば「経営層」「経営アナリスト」「ステークホルダー」といった役割を選択するだけで、AIがそれぞれの立場になりきり、データを分析してコメントを提示する。これは各役割の思考様式を模したプロンプト技術と、役割ごとの補足情報データベースを組み合わせることで実現しており、一貫性のある回答が得られるという。さらに企業の社内文書や会議資料も取り込めるため、一般的な公開情報だけでなく、実務に即した分析環境が構築可能だ。
また、役割に加えて性格設定も行える点も大きな特徴となる。たとえば「慎重なアナリスト」や「楽観的な経営者」といった形で、コメントの姿勢を調整でき、組織文化や利用者の思考スタイルに合わせた柔軟な活用が可能だ。さらに、利用者が自然言語で追加質問を投げかければ、AIは関連する数値の解説やグラフの自動生成を行う。これにより分析サイクルが大幅に短縮され、思考を途切れさせることなく深掘りが可能となる。
システムは分析用ダッシュボードとして単体で使えるだけでなく、既存の情報分析システムにモジュールとして組み込むことも可能であり、幅広い導入形態に対応している。今後は各企業のニーズに合わせ、柔軟に提供されていく予定だ。