稗田利明のIT Insights

ITの未来を探る、情報発信"

雪山遭難者を迅速救助するWi-Fi高精度位置特定システム 稗田利明

雪山遭難者を迅速救助するWi-Fi高精度位置特定システム

こんにちは、稗田利明です!

ソフトバンクと東京科学大学工学院電気電子系藤井輝也研究室は、雪山や山岳地帯での遭難者救助を飛躍的に迅速化する「Wi-Fiを活用した遭難者携帯端末の位置特定システム」を共同開発したと発表しました。この新システムは、従来のGPSなどの衛星測位システム(GNSS)と連携し、遭難者のスマートフォンなどの端末位置の推定誤差を数メートル以下に抑えることができます。特に通信圏外や雪下に埋まった場合でも、捜索時間の大幅な短縮が可能となります12345678

従来は、ドローンによる無線中継システムを利用し、通信圏外を臨時にサービスエリア化してGNSSで遭難者の推定位置を約20メートル四方に絞り込むことができましたが、雪の影響による電波減衰で誤差が大きく、実際の捜索には数時間を要することもありました367

新システムでは、まずGNSSで遭難者のおおよその位置(一次特定)を20メートル四方に特定し、その後、Wi-Fi機能を用いて二次特定を行います。具体的には、捜索者がWi-Fiアクセスポイント(遭難対応AP)を起動し、遭難者の端末とRSSIモニター(受信電力強度表示端末)との通信を確立。RSSIモニターに取り付けた指向性アンテナを水平に回転させることで、アンテナの指向方向ごとの受信電力値を計測し、最大値となる方向を特定します。その方向に進むことで、遭難者に接近できる仕組みです。さらに、RSSIモニターには受信強度が一定値を超えると効果音で通知する機能もあり、直感的な捜索が可能です2578

東京科学大学での実証実験では、10メートル四方のエリア内で遭難者端末を隠し、捜索者がこのシステムを用いて探索した結果、10分以内に正確な位置を特定でき、誤差は約1メートルに収まりました78。この高精度化により、現場到着から10〜20分以内に遭難者の位置を特定できるようになり、救助活動の効率と安全性が大きく向上します58

今後、両者は自治体や公共機関、企業と連携し、災害対策や実用化に向けた研究を進めていく方針です12。この技術は、雪山や山岳地帯に限らず、通信圏外での遭難救助全般に大きな革新をもたらすことが期待されています。

  1. https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2025/20250609_01/
  2. https://www.isct.ac.jp/ja/news/wm2zempsxpmo
  3. https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/2025549.html
  4. https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/2021178.html
  5. https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20250613_02
  6. https://businessnetwork.jp/article/28054/
  7. https://ictr.co.jp/report/%E3%80%90%E6%A5%AD%E7%95%8C%E3%83%88%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%80%91%E9%81%AD%E9%9B%A3%E8%80%85%E3%81%AE%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%9B%E3%82%92wi-fi%E3%81%A7%E5%8D%B3%E7%89%B9%E5%AE%9A-sb.html/
  8. https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/2021104.html
  9. https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/24/02595/
  10. https://news.yahoo.co.jp/articles/f072d0bd8501317e6a80fd2126a7be5202053700
  11. https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0948G0Z00C25A6000000/
  12. https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000431248.html