こんにちは、稗田利明です!
富士通は、グローバルサプライヤー12社と協力し、二酸化炭素(CO2)排出量の企業間データ連携を開始しました。この取り組みは、Scope3と呼ばれるサプライチェーン全体のCO2排出量の可視化を目的としており、削減努力の価値を明確にすることで、削減シナリオの立案や施策の効果シミュレーションに役立てられます[1]。
このプロジェクトでは、富士通の「ESG Management Platform」を活用し、実データを基に製品カーボンフットプリント(PCF)の算出とCO2排出量のデータ連携を行います。これにより、グローバル標準の製品ベースPCF算出に加え、組織ベースPCF算出も世界で初めて実データを用いて社会実装されます。秘密情報漏えいの懸念には、アクセス権の限定やAPI接続を活用した秘匿性の高いデータ管理モデルで対応します[2]。
この取り組みは、「Pathfinder Framework(Version2.2.0)」の技術仕様に準拠したPACT準拠ソリューションとして認定されており、国をまたいだCO2排出量の企業間データ連携が可能になります。今後は、欧米や台湾、豪州を拠点とする企業とのデータ連携も円滑に実施できる見込みです[3]。
富士通は2040年までにバリューチェーン全体のCO2排出量をネットゼロにする目標を掲げています。しかし、原材料のCO2排出量削減努力の可視化や企業間データ連携ルールとその社会実装が課題でした。これに対し、同社はWBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)などと協力し、CO2排出量の算出方法論やデータ連携ルールについて議論を重ねています[4]。
このように富士通は、サプライチェーン全体でのCO2排出量削減という世界共通課題に対し、新たな技術とパートナーシップを駆使して取り組んでいます。今後も様々な業種・業界とのデータ連携を広げていく方針です[2]。
Citations:
[1] https://japan.zdnet.com/article/35226231/
[2] https://activate.fujitsu/ja/insight/tl-aihara-nikkeibizlive-report-planet-20231116
[3] https://news.mynavi.jp/techplus/article/20241115-3065534/
[4] https://pr.fujitsu.com/jp/news/2024/11/15.html
[5] https://www.fujitsu.com/jp/about/environment/supply-chain/
[6] https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000349.000093942.html
[7] https://news.yahoo.co.jp/articles/383acbcd4bf725330638ff6d5730b192a54a01b8
[8] https://www.wantedly.com/companies/company_5491783/post_articles/937065