こんにちは、稗田利明です!
米航空機大手ボーイングが、宇宙船「スターライナー」を含む宇宙事業の売却を検討していることが明らかになった[1][2][3]。この動きは、同社の宇宙事業部門が直面する深刻な財務的課題と開発の遅れを反映している[4][5]。
スターライナーは、NASAの商業乗員輸送計画の一環として開発された4人乗りの宇宙船で、国際宇宙ステーション(ISS)への宇宙飛行士の輸送を目的としている[1]。2024年6月には初の有人飛行試験で2人の宇宙飛行士をISSに送り届けることに成功したものの、その後のミッションでスラスター故障により無人で地球に帰還する事態となった[1]。
この一連の問題により、ISSに滞在していた2人の宇宙飛行士は当初の8日間の予定を大幅に超え、約8カ月間ISSに滞在することを余儀なくされた[1]。彼らは最終的に、ボーイングの競合企業であるSpaceXの宇宙船「クルードラゴン」で2025年2月に地球に帰還する予定となっている[1][5]。
ボーイングの財務状況を見ると、スターライナー事業による累積損失は18億5000万ドル(約2800億円)に達している[1][2]。この巨額の損失は、同社の宇宙事業部門全体の収益性に大きな影響を与えている[5]。
## 経営戦略の転換
ボーイングの新CEOであるケリー・オートバーグ氏は、就任以来、会社の事業ポートフォリオの見直しに着手している[5]。この一環として、スターライナー事業を含む宇宙部門の将来について複数の選択肢を検討中であり、売却はその一つの可能性として浮上している[5]。
しかし、現時点では宇宙事業全体の売却や、NASAとの大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」に関する契約解除は進められていないとされる[5]。ボーイングは、民間航空機と防衛部門という中核事業に経営資源を集中させ、全体的な事業の合理化を図る方針を示している[5]。
この状況は、宇宙開発における民間企業の競争激化と、技術的課題の複雑さを浮き彫りにしている。ボーイングの決断は、今後の宇宙産業の動向に大きな影響を与える可能性がある[3][4]。
Citations:
[1] https://note.com/bigdreamnet/n/n79ab8b688737
[2] https://www.nikkei.com/article/DGKKZO84388520W4A021C2NNE000/
[3] https://www.tokyo-np.co.jp/article/362671
[4] https://news.yahoo.co.jp/articles/9b24709b0dcf8f0ffbf605f74c4da69894a6e4a2
[5] https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-25/SLXCJUT0G1KW00
[6] https://txbiz.tv-tokyo.co.jp/txn/news_txn/post_306038
[7] https://www.sankei.com/article/20241026-JWNLNCJQLFKVTGMZKFJ2VHLAI4/
[8] https://news.yahoo.co.jp/pickup/6517640