こんにちは、稗田利明です!
Google Cloudは、Google Cloud Next Tokyo '24において、Google WorkspaceとGeminiの連携強化による新機能を発表しました。この新機能は、企業の日常業務を大幅に効率化することを目指しています。
最も注目すべき機能の一つは、Geminiアプリの新しいGoogle Workspace向け拡張機能(ベータ版)です。この機能により、ユーザーはGeminiアプリ上でGmail、Google ドライブ、Google ドキュメントと直接連携できるようになります。Geminiは、ユーザーが所有するファイルや共有ファイルをデータソースとして参照し、メールの要約や検索、データの集計・整理などを行うことができます[1][5]。
この拡張機能は、RAG(検索拡張生成)技術を活用しており、複雑な開発や運用の手間なく自社データとの連携を可能にします。例えば、市場調査結果の分析や、製品別・顧客別の売上分析などを、Geminiアプリ上で簡単に行うことができます。さらに、Geminiアプリには棒グラフや折れ線グラフなどを生成する機能も搭載されており、会話からグラフを作成し、それを画像としてダウンロードしたり、プレゼンテーションに貼り付けたりすることも可能です[5]。
また、Google Workspaceの新機能である「サイドパネル」が日本語をサポートすることも発表されました。このサイドパネルにはGemini 1.5 Proが搭載されており、使用中のアプリを離れることなく、コンテキストに応じたプロンプトを提案してくれます。これにより、メールのドラフトやレポート作成の時間を大幅に削減することができます[1][5]。
Gemini 1.5 Proモデルは長いコンテクスト長に対応しているため、数千ページのPDFなどの大容量ファイルでも、前処理することなくそのまま要約・分析が可能です。例えば、市場分析結果を含むスライドを指定して、サイドパネルに指示を出すだけで、市場の分析結果をまとめた文章を自動で作成してくれます[1][5]。
これらの新機能は、企業向けのGemini BusinessもしくはGemini Enterpriseアドオンで利用可能となります。一般ユーザーは、Google One AIプレミアムの無料トライアルで利用することができます[5]。
Gmail、Google ドキュメント、Google スライド、Google スプレッドシート、Google ドライブのサイドパネルの日本語サポートは、9月にWorkspace Labsとアルファ版に移行し、その後一般提供が開始される予定です[1][5]。
これらの新機能により、Google Workspaceは生成AIの最新成果を含むGoogleの検索技術をシームレスに統合し、企業のコンテンツやデータを包括的に検索・活用できるプラットフォームとしての価値をさらに高めています。業務効率の向上を目指す企業にとって、非常に有益なアップデートとなることが期待されます。
Citations:
[1] https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/google-gemini-workspace-may-2024-updates/
[2] https://cloudonair.withgoogle.com/events/gemini-gws-onair-q2
[3] http://workspaceupdates-ja.googleblog.com/2024/04/gemini-for-google-workspace.html
[4] https://www.softbank.jp/biz/services/collaboration/google-workspace/ai/
[5] https://www.yoshidumi.co.jp/collaboration-lab/gemini-update0715