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AIで進化する語学学習支援システム 稗田利明

AIで進化する語学学習支援システム

こんにちは、稗田利明です!

 

チエル株式会社は、2024年7月に語学学習支援システム「CaLabo MX」のバージョンアップを予定している。このアップデートでは、AIを活用した新機能の導入や使いやすさの向上など、学習者と教員の双方にメリットをもたらす改善が行われる[1][5]。

「CaLabo MX」は、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能に特化したクラウド型システムで、BYOD対応により授業外やスマートフォンでの学習も可能だ[1]。今回のアップデートで追加される主な機能は以下の3つである。

1. AIによる自動空所補充問題作成機能
この機能により、教員は「問題レベル」「問題数」「問題数に対する品詞等の配分」を指定するだけで、AIが学習者の習熟度に合わせた空所補充問題を自動生成する[1]。これにより、教員の問題作成にかかる時間と労力を大幅に削減できる。また、同じ英文でもパラメーターを変更することで難易度の異なる問題を作成できるため、教材探しの手間も省ける[1]。

2. 新ディクテーション教材「Powerful Dictation」の追加
PEN言語教育サービス代表・慶應義塾大学名誉教授の田中茂範氏監修による新教材が搭載される[1]。Bronze、Silver、Goldの3カテゴリーがあり、それぞれ「Ⅰ」「Ⅱ」の計6レベルから選択可能だ。各レベルは30課で構成され、前半15課で単語ディクテーション、後半15課でフレーズディクテーションを行う[1]。同じ英文を利用することで学習者の負担を軽減しつつ、効果的な学習を可能にしている。

3. ショートカットタブの追加
学習者が好きな時間に好きな場所で学べるという「CaLabo MX」の特徴を活かすため、教材をすぐに表示できるショートカットタブが追加される[1]。これにより、学習者は「すぐに学べる教材」タグからワンクリックで目的の教材にアクセスでき、通学時間や授業間の隙間時間を効果的に活用できるようになる[1]。

これらの新機能により、学習者は自分のペースで効率的に英語学習を進められるようになり、教員は教材作成や添削業務の負担が軽減されることで、より質の高い指導に注力できるようになる[1][3]。さらに、2024年度から英検2級以上のライティングに追加される「要約問題」への対策としても活用できる[3]。

チエル株式会社は、ユーザーである教員や学校関係者との密な意見交換を通じて、製品の機能改善を継続的に行っている[3]。今回のバージョンアップもその一環であり、語学学習の効率化と教育現場の働き方改革の両立を目指している[1][3]。

Citations:
[1] https://www.chieru.co.jp/press-releases/products/press-releases-11331/
[2] https://product.chieru.co.jp/calabo/calabo-mx/
[3] https://www.chieru.co.jp/press-releases/products/press-releases-11231/
[4] https://support.chieru.net/i/a/1320
[5] https://edtechzine.jp/article/detail/11205